シチリアで初めてのイエズス会の教会。建設が開始されたのは1564年。しかし建築家が建設途中で亡くなると、工事も中断されてしまった。イエズス会がその出来映えに納得しなかったからだ。結局、完成を見たのは1603年のことだった。
ファサードはいたって地味。しかし一歩中にはいると、その豪華さに驚かされる。数多くある教会の中、群を抜く絢爛さだ。パレルモを代表する画家や装飾家が総動員で、内装に携わったと言っても過言ではない。壁面を覆う大理石の象嵌やスタッコ細工は圧巻だ。
実は1943年、戦時下の空襲により、教会は甚大な被害を受けてしまう。しかしその後の修復作業により、見事に復活を遂げた。
シチリア・バロックの見本とされるこの教会。バッラロ市場の帰りにでも、ぜひ立ち寄りたい。
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